矢部まり子さん
管理栄養士
管理栄養士、調理師、そして分子整合栄養医学の観点から、“医療費より食費”をテーマに食事や栄養を基盤とした予防医療の普及に務めている矢部さん。
老若男女関係なく最高のパフォーマンスを発揮出来る体作りをするための正しい食情報を発信しています。そんな矢部さんにテフを使ってもらい感想を伺いました。
―“最高のパフォーマンスを発揮する体作り”を大事にされていますね―
本来自身が持っているパフォーマンスを多くの人が充分に出せていません。ストレスなど原因は様々ですが、普段の食事も関係していると私は考えています。そこで、パフォーマンスを引き出す食事術をセミナーで話したり、保育園やカフェにメニュー提供するなどして情報を発信しています。
正しい食に関する知識は重要です。料理の好き嫌いや、調理の向き不向きはありますが、何が体にとって良いのかを知っていれば対応ができます。例えば、何を食べれば良いのか分かっていれば、コンビニで買ったものでも外食でも良いわけです。飽食の時代である今だからこそ、正しい知識の普及は欠かせません。
―食に関する正しい知識とはどういったものですか?―
“正しさ”というのは体質やコンディションによって変わるので、人によって違ってきます。
例えば、ファスティング(断食)はデトックス機能を高めてミトコンドリアを活性化させると言われていますが、それが全ての人に言えるのかというとそうではありません。空腹時間が長いと体にダメージを受けやすい人もいます。一辺倒の食事指導は絶対に駄目で、私の場合は血液検査をさせてもらい、全て分析した上でアドバイスするようにしています。一人一人オーダーメイドの食事術が必要で、それに加えてどの食材がどんな栄養を持っていて、どんな人に向いているのかという情報が正しい知識だと考えています。
―矢部さんから見たテフの魅力を教えてください―
鉄分や食物繊維は現代日本人が頑張っても不足している状態なので、これが小麦粉の代わりに使えるというのは大きなメリットだと思いました。
特に鉄分ですね。多くの人を食事指導してきて、栄養を意識している人を除いて鉄分が理想の値に達している人に会ったことがありません。そこで鉄分を増やしましょうと言うのですが、鉄分が少ない人ほどレバーなど含有量の多い食材を嫌うという負の連鎖があったりします。そういった人にとって、使い勝手の良いテフを普段から意識して摂るのは良いですね。
カゼインフリー(乳製品除去)が食事法の一つとして浸透してきていますが、カルシウム摂取が課題にあって、よく摂取法を質問されます。本来カルシウムは牛乳やヨーグルトが食生活に組み込まれていれば、それほど摂りにくい栄養素ではありません。
ただ、カゼインフリーをメインの食生活にしている人はカルシウムを一番摂ることのできるところから摂れなくなります。そんな中テフはカルシウムの含有量が多くてグルテンフリー、加えて小麦粉代わりになるので、カゼインフリーの観点からもおすすめです。
他にも、全必須アミノ酸を含んでいるのはすごいですね。必須アミノ酸をバランスよく摂るためには加工されていない食品をまんべんなく摂取する必要があります。でもテフは全て含んでいるわけですから魅力的です。あとレジスタントスターチを含んでいる点。
血糖値を気にされる方には、白米を冷やして食べましょうと指導しています。炊きたてのご飯を一度冷やすことで、血糖値を上げにくくするレジスタントスターチを作って摂取するというという方法です。それを考えると、手を加えなくてもレジスタントスターチが含まれているというのは興味深いですね。
―食材として使ってみていかがでしたか?―
シフォンケーキを作ってみたのですが、小麦粉と全く同じように使えました。すごくふっくらして美味しく作れたので良い食品だなと思います。あと、お菓子作りの場合小麦粉だと塊をなくしてサラサラになるよう、ふるいに何度もかける必要がありますが、テフは粒子が細かいので、その手間が省けたのも良かったです。
――おすすめの使い方を教えてください――
中期からの離乳食とか、蒸しパンとかクッキーとか子供向けにも良いなと思いました。離乳食でいえば、乳幼児期に食べさせる物は大事で、消化管がしっかりできていない時にグルテンを含む食品を食べさせると腸に炎症が起こることがあります。ですから、グルテンフリーであることは乳幼児期の食材として良いですね。
子供はパンなど、ふわふわした食感が好きなんですよね。小麦粉や米粉の代わりになるので子供と一緒に料理を楽しめる食材として相性がいいです。加えて子供は量をたくさん食べられない分、少量でどれだけ栄養価が高いものを食べさせることが出来るかが重要になってきます。そこで小麦粉の代わりになるものとして、米粉よりも栄養価が高いテフはマッチするのかなと思いました。
矢部まり子さん
管理栄養士
管理栄養士免許取得後、6年間総合病院に勤務。多様な病態の栄養指導を経験、栄養科長を経て転職先の産婦人科で月200件近くの妊産婦の栄養指導や離乳食教室での栄養相談を行なう。現在は複数の保育園で児童の栄養・給食管理を行うほか、分子整合栄養医学を用いた、治療の効果を引き上げる食事療法を指導。
公式サイト:株式会社Vitamin M